ブログ
BLOG

自律神経(呼吸/睡眠/胃腸等)と首肩こりについて

  • スタッフ
  • 鍼灸/治療の事

2025.06.22



こんにちは、大屋です(●^o^●)

近頃『首肩こりと自律神経の乱れ』という言葉を目にしませんか?

それってどういう理屈?自律神経とはなんぞや。と疑問の方も多いかと思います。

また、

別に自律神経は乱れていないと思うんだけど、、、と感じる方もいるのではないでしょうか。

自律神経と一口に行っても、体にはさまざまな反応として起こります。

今回の患者様は、首肩こりのお悩みに対し、肩以外の部位への施術で

より良い変化が現れた患者様の治療例をご紹介します。

 


 

 

20代 女性 デスクワーク   主訴 首肩こり

辛く感じるのは後頭部~肩上部 左右差は少しだけありますが痛みというより重たい、不快な感覚。

可動域の制限や筋力差、痺れなどの神経的な所見はありません。

 

当院で大事にしていること
・増悪因子・緩解因子があるか

→増悪因子(環境/姿勢)を避け、緩解因子(環境/姿勢)の状態へ近づける

・1日の中での症状の変化はあるか

→就寝中/仕事中/その他趣味などの姿勢の関与、ストレス具合の関与を疑う

今回の例

⑴朝起きてからずっと同じような不快感を感じる

→寝ている姿勢が悪い/睡眠の質が悪いため筋緊張が取れずに疲労物質が滞ると考える

⑵セルフストレッチや運動が出来た日は少し楽に感じる

→筋ポンプ作用が働くことで疲労物質などが流れ、楽になっていると考える

⑶症状が出始めたのは大学を卒業し社会人(デスクワーク)になってから

→新しいことへの順応によるストレス、常に気をはっている状態が続いていると考える

 

以上のことより

・デスクワークでの姿勢が悪く、長時間に及ぶため血流が悪くなり老廃物が停滞している

・うまくリラックスできず筋肉の緊張状態が続いていること

が原因で起こっているのではないかと考えました。

さらに細かい症状も聞いていくと

①慢性的な便秘②息苦しさ③寝つきの悪さ、中途覚醒

があったため、首肩こりとの関連を考えてみました。

 

①慢性的な便秘

・腸は交感神経が優位のときは消化を抑制、副交感神経が優位になると働きが促進され消化がはじまる

・長時間のデスクワークにより股関節の血流障害、便を押し出す腹筋群の筋力低下などが起こる可能性がある

また、これは考え方・分類では個人差が大きく

便秘でなく下痢として症状が出たり、お腹の張り、ガス感なども生じることもあるため

当院では、ほとんどの皆さんにお腹の不調を聞くようにしています。

②息苦しさ、呼吸の浅さ

デスクワークの姿勢が長時間に及ぶと、胸椎、肋骨などの動きが悪くなるため

肺の広がりが悪くなり、それを補う為に呼吸補助筋と呼ばれる筋肉

(胸鎖乳突筋・斜角筋・僧帽筋など)の活動量が増えることで

首肩こりのさらなる悪化が起こります。

③睡眠の質

睡眠の質が悪く途中で何度も起きてしまう/寝つきが悪いなど。

人間の背面の筋肉は抗重力筋とも呼ばれ

(大きい筋肉で言うと、脊柱起立筋・ハムストリングス・下腿三頭筋等)

無意識下で筋緊張をわずかに起こすことで重力に逆らい姿勢を保っています。

本来、良質な睡眠がとれると寝返りをしながら各筋肉を休ませているのですが

そこで、連続した時間眠れなかったり、ベット以外のところで寝てしまったりすると

朝起きた時からだるい、なんだか疲れが取れない、という状態になってしまうのです。


そもそも自律神経とは

自律神経が関与する私たちの身体の変化は

呼吸、睡眠、血圧、汗、唾液、胃腸の動き、排泄、生殖器系など

これらが、交感神経と副交感神経により促進/抑制でシーソーの様にバランスを取っています。

緊張している(交感神経優位の)ときは血圧上昇、心拍増加し心臓がバクバクしますが心臓への血流が増加するため末端の手が冷たくなったり、唾液が出にくくなる為口が渇きねばついたり、、、

旅行先へいくといつもの環境と違う為、便秘になってしまったり、、、

はたまた緊張した際、お腹が痛くなり下痢になることもありますが、それらは

・セロトニンの過剰分泌

・腸の痙攣で下痢/便秘

により起こるとされていて、自律神経の調節によるものと言われています。

 

もちろん、

生きていくうえで交感神経優位というのはとても重要で必要なことですが

問題なのは交感神経→副交感神経へ切り替えできないことにあります。

さらに交感神経優位が続くと、痛みを感じるセンサーが敏感になるともいわれており

そのため小さな刺激でも痛みや不快感につながってしまうというわけです。

以上のことから、慢性的な痛みやコリ感に対しては自律神経を整えることが重要となります。

 

治療ポイント

首肩こりで関与する筋と言えば

胸鎖乳突筋・僧帽筋・頭/頚板状筋・後頭下筋群・肩甲挙筋などなど、、、

血流改善のために当該筋肉への刺鍼ももちろん行います。

さらに上記の①~③自律神経の影響も考えると

・呼吸をしやすくする

・お腹の血流をよくする

・睡眠の質を上げる

ことが必要となれば、紐解いていくと

・肋骨や胸椎の柔軟性を出す

・猫背、巻き肩、スウェイバックなど呼吸を妨げる姿勢を改善する

それが間接的にお腹の血流をよくしたり、自律神経の調節へもつながります。

以上から、首肩だけでなく

・腕(円回内筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋など)

・脊柱(上部胸椎・上部腰椎など)

・骨盤(臀部・仙腸関節・股関節外側の筋肉など)

にアプローチをしていきます。

東洋医学的には

睡眠障害、抑うつ、メンタル不調もある場合は精神を落ち着かせてくれるツボ

内関・神門・三陰交・気海 など

イライラ、充血、眼精疲労などが強く実証と思われる場合は巡りをよくしてくれるツボ

太衝・陽陵泉・曲池 など

細かく症状に合わせた配穴をします。

身体の構造・自律神経・東洋医学

さまざまな方向から治療していくことで

症状の改善/予防もでき、効果の継続時間も長くなるため

身体はより良い方向へ進んでいくと考えられます。

 

みなさまの日常がより過ごしやすくなるように

最大限お手伝いさせていただきますので

慢性的な首肩コリでお悩みの方はぜひご相談ください(^^♪

東急東横線・大井町線『自由が丘駅』南口徒歩1分
東急目黒線『奥沢駅』徒歩7分
自由が丘鍼灸院はりきゅうkokowa

03-6421-1196

火〜金:11:00〜21:00(最終受付20:00)
土日祝:10:00〜19:00(最終受付18:00)